八王子から富岡へ。道中で出会った素敵な神社、街並み、グルメのあれこれ

八王子から富岡へ。道中で出会った素敵な神社、街並み、グルメのあれこれ

2022/10/20

テキスタイルライター森口がやってきたのは、群馬県の西側に位置する富岡と周辺地域です。世界遺産でもある富岡製糸場と、純国産シルク糸を製造する碓氷製糸工場へ見学に行こうと旅に出た私たち。今回はその道すがらで出会った素敵な場所や街並みをレポートしていきます!

はるなくだもの街道 旬の梨とプラム、卵に出会う

榛名の方を目指し車を走らせていたら、知らぬ間に「はるなくだもの街道」という道に。北関東屈指の果樹園産地ということで、せっかくだからと寄り道をしてみました。

今が旬のプラムと梨欲しさに入ったお店「富久樹園(とくじゅえん)」。
なんといっても入口がとてもおしゃれ!富久樹園で育てられている多種多様な植物があり、ガーテンショップのようです。

プラムを購入し、さっそく車内でほおばりました!パリッパリの皮とジューシー味の濃いプラムに沸く車内です。

富久樹園から目と鼻の先にある卵のショップ、三喜卵太郎。45年の歴史ある三喜鶏園の直営ショップだそう。立派なお屋敷を改装した店舗に入には色んな品種のたまごがずらりと並んでいます。卵はもちろん、卵をふんだんに使ったスイーツやアイスクリームも美味しい! 

個人的にキュンときた、入口に張ってあるポスター「TAMAGO LIFE」。

卵の成分がどんな人にどんな効果をもたらすか、とてもわかりやすくキャッチーに描かれています。赤ちゃんから最近元気がない人まで、卵はどんな人にでも寄り添ってくれるパワーフードなのですね。最近いろいろな図解を調べているからか、図解に目がないんです。

榛名神社 参道から本殿まで、自然と文化を深く感じる豊かな道

お腹を満たしながら到着したのは、榛名山の近くにある榛名神社です。

宿坊が並ぶ急坂の参道を越え鳥居をくぐると、アジサイを中心とした豊かな植生や湧き水、滝、巨岩が次々と現れる神秘的な空間へと続きます。奥深い自然美を随所に感じることができる、バライティ豊かで飽きることのない道。片道15分と書いてありますが、じっくり見た私たちは30分以上かかって本殿へ到着しました。

遺産として、今でも息づく産業として。街のシンボルはシルク

日本で育ったシルクを、日本で引く。純国産にこだわった碓氷製糸工場

富岡や碓氷の街を歩くと、どこもかしこもシルクや絹の文字が目に入ります。街の一大産業として外国に輸出されるシルク糸を作っていた製糸工場群。今でもシルクを作り続けているのが、群馬県唯一の製糸工場、碓氷製糸工場です。

日本は繊維製品に使用される天然繊維の糸を海外からの輸入にほぼ100%頼っていますが、ここは国産の繭だけを使用して純国産のシルク糸を作っていることが最大の特徴です。 

繭からどうやって髪の毛より細い糸の先を取り出し、大量の糸を均一に作るのか。細部まで工夫しつくされた機械と人の手を駆使して作られるシルク糸の製造風景を、間近で見ることができるとても貴重な工場です!

見学は随時予約受付中だそうです。詳しくはHPをご覧ください

世界文化遺産 富岡製糸場で暮らしの風景を見る

2014年に世界遺産に登録された富岡製糸場。2020年には西置繭所に富岡製糸場の歩みや製糸工程などが展示された空間ができました。日本と製糸産業の深い関わりを知ることができる施設へと、年々バージョンアップしています。

さて、私たち編集部が特に感動したのは、機械や工程だけではなく製糸工場で働いていた人の暮らしや日常を見れること。製糸産業を支えた担い手たちの、小さくも豊かな風景が実際の社宅を通して見ることができる素敵な展示でした!

昭和初期に建てられた社宅が壊されることなく敷地内にそのまま綺麗に残る光景を見て、富岡製糸場を最後まで動かしていた片倉製糸株式会社の施設愛を感じることができました。

詳しくは後日公開の特集記事でご紹介します!

街のカルチャーを見つける

道中ちらっと立ち寄った街や宿泊した温泉街。安中の磯部温泉は、温泉マーク発祥の地だそう。温の字が可愛い!と思わずパシャリ。歩かないと見れない小さな発見ができるのが街歩きの醍醐味ですね。

「とりあえず道の駅行こうか」

下仁田駅へ行った私たちの目的は古道具熊川というとてもハイセンスなショップでしたが、あいにくの休日・・・。

さて、どうするか。そんなときに私たちがとりあえず行くのは道の駅。突然見つけて行くも良し、調べて行くのも良し、困ったときに行くのも良しな場所です。

今回立ち寄ったのは下仁田の道の駅。名物のこんにゃくも発見でき、とても満足な気持ちになりました。
何かと便利でついつい野菜やお土産、珍しいものを購入しちゃう魅惑的な場所だと思います。みなさんのお気に入りの道の駅はどこですか?

繊維産地探訪には、その土地ならではの楽しみ方が無限にあります。
これからも取材ついでに堪能した街のあれこれをレポートしていくので、お楽しみに!!