そこで鳴ってる機の音

2020/03/13

最近、ワイヤレスイヤホンで音を聴く人が増えましたね。
道で話しかけたって聞いちゃいなくて、車の近づくのも気がつかずに自転車漕いじゃって。危ないったらもう。。

あ、文句を言いたいのではなかった。

皆さんは、機(はた)の音を聞いていますか?
まあ、こんな記事にたどり着いてる時点で、聞いてる人が多いでしょうか?

私が初めて触れた、機(はた)の音は「キー、トントン」でした。有名な「鶴の恩返し」の中の一句です。
これは手機ですね。「キー」が足踏みで綜絖を上下する音で「トントン」が筬を手前に打つ音だということが分かります。

初めて行った機屋さんで聞いた音は「ガチャンガチャン」でした。キー、トントンではなくて、なるほどガチャ万、随分忙しく大きな音で鳴るもんだなあ、と思ったことを覚えています。力織機でした。

ここ「つくるのいえ」の近所には、岡村織物さんがあります。
控えめな人柄とは対照的に、実験が大好きでどんどんつくるタイプです。
前を通れば機の音が聞こえてきて、「あ、織ってる~」と思うのです。

この前、織っていたのはこれ

じゃーん
なんだか、すかすかしてます。

そして、じゃーん
できあがりは、凸凹ふんわりしてます。

こんなに面白くて素敵な織物をつくっている、面白くて優しい岡村さんが近所にいることが、とても自慢です。

あくる日は、じゃーん
「こんなカラフルなの織れた。見てよ」

別の日は、じゃーん
「くみひも作れるようになった。見てよ」

岡村さんと仲良くなって、岡村さんが大好きになって、岡村さんの作るものや、岡村さんが作ってるときの音や、工場の匂いが、好きだな~と思うようになりました。

工場がなくなることは、この好きな感じや日々のやりとりがなくなることだと想像すると悲しいです。卒業するならお疲れ様だけど、続けたかったのにさようならは悲しい。。。

そうなるまえに。間に合ううちに。
この音が無くなる前に。
ここで出来ることはなんだろう?